「5歳以降で1か月に1回以上の夜尿が3ヶ月以上続くもの」を夜尿症と定義されています。
2歳ごろまでの子どもは毎晩おねしょをしていて、その頻度は年齢が上がるとともに減っていきますが、小学校低学年で約10%、10才でも約5%にみられます。自然治癒が期待できる疾患ですが、生活指導や内服薬などで治癒率を高めることができます。
「5歳以降で1か月に1回以上の夜尿が3ヶ月以上続くもの」を夜尿症と定義されています。
2歳ごろまでの子どもは毎晩おねしょをしていて、その頻度は年齢が上がるとともに減っていきますが、小学校低学年で約10%、10才でも約5%にみられます。自然治癒が期待できる疾患ですが、生活指導や内服薬などで治癒率を高めることができます。
治療は食生活や就寝などの生活指導を基本とします。
生活指導で改善しない場合は、次の治療方法があります。
①抗利尿ホルモン剤:
おしっこの量を減らす内服薬。小学生以上が適応。
②アラーム療法:
夜尿を検知してアラームを鳴らし覚醒させ中枢神経を刺激する。
の2つの治療法の有効性が認められています。
夜尿症は生活指導で改善することが多いので以下の点に注意してみましょう。
・日中に十分に水分を摂らせる
・朝食・夕食を十分に摂り、夕食を就寝3時間前までに済ませる
・夕食後には水分制限を行う
・塩分を少なくする(利尿作用があるため)
・刺激物の多い食事は朝か昼のメニューにする
・お子様の好きな食べ物は朝食に、苦手な食べ物は夕食にする(食べ過ぎ防止のため)
・就寝前に排尿をさせる
・遅寝を避ける(抗利尿ホルモンの分泌が低下するため)
・夜間睡眠中に中途覚醒させない(無理やり起こさない)
・睡眠中の冷えに気を付ける
親御さんは心配で早く治してあげたいとお考えだと思いますが、夜尿症はお子様の自尊心が損なわれる可能性があります。
焦っても早く治ることはありませんし、夜尿はお子様の意思とは無関係なので、怒ったり、 強制的に起こしたりすると余計にストレスがかかって治るのが遅れる可能性があります。夜尿がなかった場合に褒めてあげることも大切で、お子様が自分で頑張って治した経験は成功体験として自信に繋げてあげましょう。
・焦らない
・怒らない
・夜尿がない日は、褒める
を心掛けることが、夜尿症を治す近道です。
小学校に入ってもおねしょが治らない場合には受診を検討してみてください。
また、夜尿症をもつお子様にとって宿泊行事がある場合は問題になりますので早めに相談することをおすすめします。