例年は夏休みが終わり、新学期が始まったころから感染者が増加し、冬休みごろまで流行する呼吸器系の感染症の一つです。
しかし近年は春先や初夏にも流行が確認され、1年中、注意が必要な感染症です。
原因
原因はその名の通りRSウイルスによる感染となります。
感染の経路は、咳やくしゃみなどの飛沫を吸い込むことによる「飛沫感染」と、机やおもちゃなどを触りウイルスが付いた手で口や鼻を触ることで感染する「接触感染」となります。
症状
健康なお子さんや大人が感染した場合は風邪のような軽度の症状で終わります。しかし1歳未満のお子さんや、早産児の赤ちゃんや生まれつき呼吸器や心臓に病気を持っている赤ちゃん、免疫不全をともなうお子さん、ダウン症候群のお子さんは、RSウイルスに感染した場合、重症化する可能性があります。
主な症状
✓37度~39度の発熱
✓咳、鼻、鼻づまり
✓ゼーゼー・ヒューヒューといった苦しそうな呼吸・呼吸困難
となります。
1歳未満のお子さんがRSウイルスにはじめて感染した場合は、肺炎や細気管支炎など重症化する可能性があります。
検査と治療
診断は迅速検査があり、インフルエンザと同じようにその検査専用の綿棒で検査を行います。
感染したときの登園・登校に関して
登園・登校に関しては、厚生労働省が出している「学校、幼稚園、認定こども園、保育所において予防すべき感染症の解説」では、RSウイルス感染症は「咳などの症状が安定した後、全身状態のよい者は登校(園)可能であるが、手洗いを励行する。」と記載されています。
つまり、何日間出席停止になるか明確な基準は存在しません。
目安としては、熱が下がって、咳が減って夜も眠れるようになって、食事も取れるようになれば登園・登校しても大丈夫です。
しかし、各保育園、幼稚園、学校などでルールを定めている所もありますので、その際はそのルールに従うようにしてください。
予防のために
RSウイルス感染症は先ほど記載したように飛沫感染と接触感染で感染が広がります。
そのため、マスクや手洗い、うがい、消毒は非常に効果があります。
帰宅後には手洗い・うがいを行い、お子さんが日常的に触れるおもちゃなどはこまめにアルコールで消毒しましょう。
当院では、シナジス(RSウイルス感染症の重症化を予防する注射薬)の接種を行っております。
詳しくはhttp://www.futaba-kids.net/synagis/こちらをご覧いただくか、祇園ふたばクリニックまでお問い合わせください。