麻疹ウイルスに感染することで起こる感染症です。麻疹ウイルスは感染力が非常に強く、感染している人に免疫のない人がすれ違っただけで感染すると言われています。
症状
麻疹(はしか)の症状は感染してから約10日~12日の潜伏期間を経て、3つの段階に分けて現れます。
カタル期(感染後11日前後)
✓38度前後の発熱
✓咳・鼻水・体のだるさなどの風邪の症状
✓目の充血
✓口の中にコプリック(Koplik)斑と言われる白い斑点
などが現れます。4~5日この症状が持続し、いったん熱は下がります。
発疹期
✓熱がいったん下がった半日後に再度発熱39度~40度前後の高熱
✓発疹が全身へ拡大
✓カタル期の症状の悪化
が3~4日程度持続します。
回復期
徐々に熱は引き、発疹も色素沈着はしばらく残りますが最終的にはなくなっていきます。
治療
麻疹ウイルスに対する特効薬はありません。そのため、解熱剤などの症状をやわらげる対症療法が主な治療方法となります。肺炎や中耳炎を合併することがあり抗生剤が必要なこともあります。
感染経路と予防法
感染経路は空気感染が主になります。そのため、マスクや手洗い、うがいなどで予防することは難しいです。
そのため、予防は予防接種がもっとも効果的です。
麻疹(はしか)は免疫がない人はほぼ100%感染します。しかし、予防接種していれば感染したとしても重症化する可能性は極めて低いです。
麻疹の予防接種であるMR(麻しん風しん混合)ワクチンは、2006年4月からの予防接種法に基づく定期接種の対象です。
接種時期は「生後12~24ヶ月の間」に1回目、「小学校入学前の1年間」に2回目を接種します。
感染したときの登園・登校に関して
登園・登校に関しては、厚生労働省が出している「学校、幼稚園、認定こども園、保育所において予防すべき感染症の解説」では、発疹に伴う発熱が解熱した後の3日間が経過するまでは出席停止となります。
3日間が経過した後でも体調が悪かったりすれば登園・登校は控えてください。また各保育園、幼稚園、学校などでルールを定めている所もありますので、その際はそのルールに従うようにしてください。